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ナイトフォール 逢魔時とはよく言ったもので。

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「ナイトフォール」 アリス=紗良・オットの2018年発売の、デビュー10周年を迎えた記念ともいえるアルバム。

ナイトフォールとは、日が落ちて、あたりが薄暗くなり出した時間。昼の時間と夜の時間が交わるとき、闇が光を飲み込むとき、死の世界の住人が活動を始めるとき…。どういうイメージがするでしょうか。黄昏時や、誰そ彼時とも言ったりしますね。

以前にテレビのインタビューでは、アリス=紗良・オットさんは、逢魔時という言葉を言われていたと思います。そのような、神秘的でありながら、少し禍々しい雰囲気もあるタイトルにぴったりの曲集です。

フランスの作曲家ドビュッシー、サティ、ラヴェルの比較的有名な曲を、楽しめます。曲順も、何かストーリーを感じられますね。

一曲目の「夢想」から一気にナイトフォールの世界に引き込まれます。ベルガマスク組曲の小曲を眺めているあいだに、夕焼けの明るさはすっかり陰り、薄暗がりのサティの不吉さに満ちた小道をたどったら、地獄のサーカス「夜のガスパール」の渦に巻き込まれて、亡き王女のパヴァーヌで、闇の雰囲気が最後にしっとりと締め括られる、という感じでしょうか。

深海の底にゆっくり、海面からの月の光を浴びながら沈んでいくような、まるで良質な短編ミステリ集読んだみたいな、聴き終わったあとには、良質な短編幻想小説集を読み終わったような、静かでねっとりとした爽やかさというか、難しいですが、ただ気持ちいいだけじゃない、相反する感情に挟まれながらも感じる心地よさのようなものがあります。

この方、ソロピアノももちろんいいですが、私はコンチェルトも好きです。始めて見たのは、YouTubeでみたベートーヴェンのコンチェルト3番。ピアニストが主役のピアノ協奏曲でありながら、オーケストラみんなと一つの曲を一緒に紡いでいくような演奏が印象的でした。

クロード・ドビュッシー(1862-1918)

  1. 夢想
  2. ベルガマスク組曲(前奏曲)
  3. ベルガマスク組曲(メヌエット)
  4. ベルガマスク組曲(月の光)
  5. ベルガマスク組曲(パスピエ)

エリック・サティ(1866-1925)

  1. グノシエンヌ第1番
  2. ジムノペディ第1番
  3. グノシエンヌ第3番

モーリス・ラヴェル(1875-1937)

  1. 夜のガスパール(オンディーヌ)
  2. 夜のガスパール(絞首台)
  3. 夜のガスパール(スカルボ)
  4. 亡き王女のためのパヴァーヌ

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